「部活動とは生徒の自主的な参加によるもの」
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参照記事の要約
日本高等学校野球連盟は、都道府県高野連の役員を対象に行われた「暴力・暴言・ハラスメントに頼らない指導」の講演内容を公開しました。紹介された事例では、指導者がティー打撃50回を13セット、計650回行うよう求め、回数を減らした部員を叱って胸をつかみ、負傷させました。講演では、部活動が生徒の自主的な参加で成り立つこと、人権や安全を守ることが指導の前提だと説明。2024年度には指導者の暴力が80校に1件、部員間の暴力が13校に1件の割合で報告されたことも示されています。
650回という数字を前にして問うべきは、選手の根性ではなく練習の目的です。疲労でフォームが崩れると訴えた言葉を聞かず、約束違反として身体をつかむ。そこでは技術指導の失敗と人権侵害が同時に起きています。「最後までやり切らせる」という美名で、痛みや恐怖を黙らせてはいけません。
回数を指示するなら、何を身につける練習なのか、一本ごとの質をどう見るのか、休止する条件は何かを先に伝えるべきです。痛み、しびれ、集中力の低下を申告した時に不利益を受けないことも、選手と保護者へ明文化しておきたい。量だけを達成指標にすると、フォームが崩れた反復まで努力として数えられてしまいます。
指導者一人の判断に任せず、練習メニューを複数人で点検し、選手が監督以外へ相談できる窓口を設ける。暴力が起きてから謝罪するのでは遅く、日々の言葉遣いや罰的なメニューの段階で止める仕組みが要ります。強さを求めるほど、子どもが「今日は無理です」と言える環境を守りたいものです。その線引きを現場で徹底したい。
再発防止を個人の反省だけに預けないため、チームは月ごとの練習計画に目的、上限、休止条件を記し、指導者同士で確認する仕組みを持ちたいものです。選手には匿名でも使える相談先を示し、訴えた後に出場機会や評価で不利益を受けていないかも追う。保護者会は指導内容へ口を出せない存在ではなく、子どもの安全を確かめる当事者です。指導者研修やライセンス制度を設けるなら、受講歴だけで済ませず、現場観察、更新制、第三者への苦情手順まで組み込むべきでしょう。強豪校かどうかに関係なく、尊厳を守れない指導は技術として未完成です。暴力を告発した一人に組織の改善を背負わせず、日常の小さな違和感を共有できる運営へ変えることが、次の被害を防ぎます。 記録を残し、改善の期限と責任者も明確にしたいところです。



